ファーストショットから感激の嵐で、・・・と言っても「そういう」感激ではなくて「あー、ソフィアの画ってやっぱり素敵ー」の感激。ファーストシーンはわけもなく泣きそうになった。
彼女はカメラもやってるだけあって「画」がいちいちキマッてしまうのが憎らしい。何気ないショットも構図がキマりすぎてないちょっとハズし気味ななんだけどそれがまたいいという。こういう「他には無い」映画って大好きです。
それにしてもビル・マーレイがこんなにいいとは!スカーレットもよかったけれど、ビルは凄かった!
画がいい、キャストがいい。うっとりを眺めて、でも退屈することはない。
ビル・マーレイのユーモアのセンスったら!(や、もちろん脚本あってのものだけれど)コメディ畑で培った(と想像する)絶妙の間と表情とで単なる「オヤジギャグ」にならない素敵さ。
そしてスカーレット・ヨハンソンのちょっと気難しそうな、それでいてあどけない?少女のまっすぐさを残した?表情がまたよくて。
そんな二人が異国・東京で疎外感からくる不安と焦燥と寂しさを抱えて出会う。
普段では感じえないであろう自分の日常や将来への不安は自らが「エイリアン」となり他に安心できる場所がないところに来たことで、さらに倍増する。そんな彼らのもどかしさが二人が出会い、交流を深めることによって癒されていく様は観ていてもホッとしてしまう。
今回もやはり音楽のセンスが抜群!東京の街なんてもう飽きるほど見慣れているのに、曲がかかるだけでちょっと新鮮に感じたほど。
ファーストショット、ラストショットのビル・マーレイの表情が絶品。
レビュー:ロスト・イン・トランスレーション ★★★★★