『鮫肌男と桃尻女』や『PARTY7』の石井克人監督の新作で、先のカンヌ国際映画祭の監督週間オープニング作品でもあります。
前2作がポップでスピード感あふれるガチャガチャした作りだったのに比べ、今回はかなり「のどか」。舞台はたぶん栃木の片田舎。山の緑と桜吹雪、変わりゆく空の色・・・と目にも心にも優しい風景がひろがり、そこで一風変わった家族のそれぞれの「モヤモヤ」と家族を見守るおじいちゃんの物語。
全体的にとにかくのんびり。タイトルにふさわしくなにかというと家族で縁側でお茶をすする。みんなで全然違うことを考えながら黙ってボンヤリと山や空を眺め、なんとなく「モヤモヤ」しながら、でものんびりと。
もちろんエキセントリックなシーンもちょこちょこちりばめられそういった石井カラーも健在。著名人のカメオ(いちおうクレジットはされているけれど)出演も多数で楽しい。
それにしても浅野忠信のぼそぼそしゃべりはアジがあっていいなぁ。
Review – 茶の味