全員父親が違う4人の子供たち、しかも戸籍上は存在しないことになっている。(そこで既に何かが間違っていると思うのだけれど)それでも母親とともに仲良く暮らしていた彼ら。突然の母の失踪により「誰にも知られてない」子供たちだけの漂流生活が始まる。
主演の柳楽優弥くんが今年のカンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞したことでずいぶん話題になった『誰も知らない』。
1988年に実際に起きた事件をモチーフに是枝裕和監督が監督、脚本、プロデュース。傍から見ると悲惨としかいいようのない事件を繊細な視点から優しく紡ぎだした。世の中からは完全に孤立した(というか存在が認められない)子供たちはまるで透明人間のよう。劇中ではしゃにむに生きようとしなくても生きることができてしまう「モノ」で溢れている日本(の都会)の不気味な生ぬるさが、「漂流感」を感じさせる。
「(母親が)いつか帰ってくる」と希望を持ち、寄り添う子供たちはこれだけ悲惨な状況にあってもどこか幸せそうだったのがとても印象的。演じた子供たちのあどけない表情「お兄ちゃん」に頼り切る姿が切なく、そして柳楽優弥演じる「お兄ちゃん」が終盤どんどん野性味を帯びていくのがたくましくもあり、哀しくもあった。
13件のコメント
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遅まきながら「誰も知らない」
見てきました。結局夕方からしか上映してなくて、18:35?21:00の回を。
さすがに平日なので、それほど混んでませんでした。
いろいろな人が感想を書いていて、それを読んでから映画を見ると後悔しそうだったんで
読まないようにしてたんだけど、ついつい、いくつか覗?..
映画「誰も知らない」
是枝裕和監督作品「誰も知らない」”Nobody Knows” @シネカノン有楽町
泣かないように頑張って観ました。頑張る必要はないのですが・・・。子供たちの自然な演技が良かったです。で…
『誰も知らない』
評判のわりに上映してる映画館が少ないせいか、いつ行っても満席で入れなかった『誰も知らない』。今日ようやく観ることができた。嬉しい。 母親が失踪したあとアパートの一室に残された、4人の幼い子どもたちのサバイバルの物語。事態は深刻なのに、淡々とした描写の…
こんにちは。おじゃまします。
心が痛くなる映画でしたね。
セリフは少なくても子供達の表情が色んな思いを語っていたと思います。
誰も知らない
「誰も知らない」を観て来ました。
レディースデーなのでそこそこ観客が多いかと予想はしていたのですが、上映5分前に中に入ると後ろの方はほとんど埋まっていました。
いつも後ろ…
よしづきみやさん、初めまして!+いらっしゃいませ。
傍目には悲惨でも、子供たちが協力しあって寄り添う姿や笑顔を見てると結局幸せってなんなんだろう、とちょっと思いましたよ。
いずれにせよ切ない映画でした。
誰も知らない
↑オフィシャルへ 初めて見た種類の映画だった。
映画とは、エンディングに続くまで…
都会のジャングルで生き延びる「異臭を放つ宝石たち」
運送屋のトラックからアパートの部屋に運び込まれるトランク二個。その中から子供二人がひょっこり顔を出す。これはまた安上がりな引っ越し方法! シングルマザーと四人の子供たちが2DKのアパートで生活を始める。ルールは長男以外は決して外へはでないこと。子供がいることは家主には内緒だった。買出しや幼い弟や妹たちの世話は十二歳の長男が担当した。ここまでは健気で偉いなと感心するのである。
ところが、とんでもない母親がいたもんだ! 一人ひとり父親の違う子供たちには、出生届も出されていない。「学校へ行かせてくれるっていってたじゃないか」、「止めときなさいよ。学校なんてつまんないよ。それに、お父さんいないと、いじめられるよ」、「お母さんは勝手すぎるよ」、「あんたのお父さんの方が、もっと勝手よ!」。なんのことはない。母は子供に復讐しているのだ。
長男は母の寝顔につたう一筋の涙を見逃してはいない。
その直後、母は行方をくらます。「しばらく留守にします」という書き置きをのこして・・・。
そして、誰も知らない四人のサバイバル・ゲームが始まった。
道端の花に立ち止まる子供たち。「誰が植えたんだろう」、「きっと、誰かが捨てていったんだ」。拾ってきた花の種をカップヌードルの容器で育て始めた。ベランダに並んだ鉢植えは、捨てられた子供たちの生命力の証だ。
是枝裕和監督は、「ワンダフル・ライフ」(英題「After Life」)の長期上映でカナダでも人気の作家となった。この映画は、「自分が一番幸せだった時の思い出とともに天国へ向う」人々の話である。今回の「誰も知らない」では幼い妹の「羽田に行って飛行機を見たい」という夢をかなえるために、兄は妹の骸をトランクに詰めて飛行場へ向う。そして、墓を掘るのである。
このシーンは「蛍の墓」(宮崎駿監督・原作・野坂昭如・一九六七年)を思い起こさせる。敗戦後の飢餓の中で死んでいった妹を兄が手ずから弔うのだ。 そして六十年。一体、この「誰も知らない」の中の飢餓はどこからやってきたのだろうか。
主役の柳楽優弥(14歳)は、第57回カンヌ国際映画祭で、日本人として初めて、更にカンヌ史上最年少で最優秀男優賞を獲得した。ポスターの顔写真を眺めていて、ふと誰かに似ていると思った。「明日のジョー」(原作・ちばてつや)である。二十一世紀のジョーは、こんな「枯れたような乾いた瞳」(主題歌より)をしていたのである。カナダでは十一月に一般公開される予定。
(トロント日系コミュニティ新聞「日系ボイス」2004年10月号・田中裕介・記)
誰も知らない
初めて見た種類の映画だった。 映画とは、エンディングに続くまでにいくつもの伏線…
間違えて何度もTBをしてしまいました。
スイマセン。削除してください。
「誰も知らない」
「誰も知らない」 ★★★★
(2004日本)
監督:是枝裕和
キャスト:柳楽優弥、北浦愛、木村飛影、清水萌々子、YOU、韓英恵、加瀬亮、タテタカコ、遠藤憲一、寺島進
カンヌ国際映画祭主演男優賞柳楽優弥主演映画「誰も知らない」?巣鴨置き去り事件?
ずっと観たかったんですが、レンタルされっぱなしっだたんで、5度目の挑戦でようやく借りれました。
ということで、今更ながら映画「誰も知らない」観ました。
なんかa…
「誰も知らない」と涙の拷問…
正直に告白する。
映画を観るとよく泣くほうである。
ただ40過ぎのおっさんが泣いているというのは、どう言い訳しようがかっちょ悪いものなので、一生懸命気づかれないよう (more…)