恋の門

恋の門 フィルムブックここ数年テレビ・映画で出まくっている大人気の劇団大人計画を率いて自らも各方面で活躍中の松尾スズキの初監督作品『恋の門』。
石で漫画を描き“漫画芸術家”を自称するモテない貧乏青年・門(松田龍平)と一見ごく一般的なOLだけれど実は狂信的コスプレイヤー・恋乃(酒井若菜)の純愛ストーリー。
奇想天外なストーリーに濃いぃキャラクター+これまたアクロバティックな演出。ありえないことだらけが起こるのだけど、それがまたわざとらしくもなく「この人らだったらこういうこともあるだろうな・・・」みたいな妙な説得力。ともかくその世界にドップリとハマってナンボ、な感じ。

それにしてもキャストがある意味豪華。コミケ会場では本物の大物漫画家がズラリだし、恋乃のママは大竹しのぶだし、塚本晋也とか三池崇史とかさりげなく出てたし。
これだけ濃いぃ中でも主演・酒井若菜のハジけっぷりがもうあっぱれ!でかなり気持ちよかった。
最近はクドカンドラマで一皮もふた皮も剥けた感はそれなりにあったものの、これで決定版といったところでしょうか。でも、もう普通の役が出来なくなっちゃうのかしらという心配も。これからの化けっぷりにも期待したいデス。
もちろん、出演作(まぁ観たものだけだけれど)観るたびにだんだん良くなる龍平くんですが、またこれも良かった。おとぼけ感のアジがなんともいえずいいあんばいで。次回作が楽しみな役者さんのひとりです。