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2046

2046やっと観ました『2046』。今年のカンヌで間に合うかどうか!?とかキムタク世界進出!とか、公開前はとにかくゴシップ的ざわつきが目立ったおかげでそれなりの知名度は上がった印象。でも、どう考えてもいわゆる「わかりやすい」作品であるわけがなく、実際に観てみたらやっぱりそうでした。
製作開始のニュースがあったきり音沙汰なし、(カーウァイ作品の完成までのこの時間のかけかたは珍しくもないことだけれど)さすがにオクラ入りしてしまったか?と思ってたら突然のカンヌ出品のニュースと年内の公開。

1967年の香港である男が2046年を舞台にした近未来小説を書く、男の現在(1967年)と小説内の未来(2046年)の二つの時代、そして過去(男にとっての大きな別れ)とを行き交い、不思議な恋愛物語が繰り広げられる。
全体的にはあんまり意味が無いというか、相変わらずだなぁという感じ。初期作品に比べて最近はビジュアルとか様式美みたいのに走ってるんだろうか。この人の場合、それもアリかと思うけれど。ということで映像はとにかく美麗。1960年代のレトロ調な美術といい色使いといいたまりません。「2046」のシーンでのCGもピカピカしすぎずちょっと渋めで。
日本公開向けにキムタクの出番が増えたそうだけれどあんまり印象には残っていない。主演のトニー・レオンは相変わらずの存在感、1960年代香港のちょっと胡散臭い感じとかいい意味で古くさい感じとかがにじみ出てて。カリーナ・ラウ、チャン・ツイィー、フェイ・ウォンそれぞれ持ち味が出てて好印象。たった2カットほどしか出なかったマギー・チャンの美しさ+存在感ったらなんなんでしょう!
サントラはシーン(キャラクタ)ごとにラテンからオペラからジャズまで、場面場面を盛り上げてたのはさすがでした。ちょっと欲しくなった。ただやっぱり「ウォン・カーウァイ」ワールドは堪能できるけれど、それだけな作品。

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