『テルマ&ルイーズ』の脚本家カーリー・クーリの監督デビュー作としってなるほど納得なほどパワフルな女性がズラリ。故郷・南部ルイジアナを出てニューヨークで新進気鋭の若手劇作家となったシッダは雑誌のインタビューがキッカケで母親ヴィヴィと大喧嘩。お互い一歩も譲らない性格が災いして確執はどんどんエスカレート。そこで母親の50年来の親友たち「ヤァヤァ・シスターズ」が一風変わった仲裁にはいる、果たして・・・といった内容。
南部の女性ってみんなこうなの?と思ってしまうほど、大胆で豪快な彼女たち。ややアル中気味、タバコはスパスパ、オープンカーをかっ飛ばし、ひとこと言えば10は返ってきそう。
いつまでも面白おかしく人生を送ってるかのような彼女たちにも辛い青春があった。でも、「ヤァヤァの誓い」でなんとか乗り切ってきたのだ。
そして訪れた最大のピンチ、封印していた秘密を明かすときが来る。
母娘の確執、おばさまたちの友情と、とかく湿っぽくあざとくなりそうなモチーフだけれどそれを感じさせない。それぞれのキャラクタにちょっと問題アリで小憎らしさまであるのがいい。陰鬱としたエピソードも乗り越える女の強さ、そしてなによりいつも静観を決め込んでいるヴィヴィの夫(シッダの父)シェプの存在がいい。
さすが南部の話だけあってカントリーにブルースにと音楽も楽しい。ヘンテコリンなおばさまたちの楽しいお祭り騒ぎ。