雪降る故郷の澄んだ空気と人々が教えてくれたこと。
東京での八年続いた愛人生活が終わりを迎え、雪降るふるさとに帰ったほたる。そこで彼女を待ち受けていたのは、変わらない川の流れと懐かしくも愛しい人々の優しさだった。失ったもの、忘れていた大切なものを彼女はゆっくりととりもどしていく――。特別で平凡な「癒し」を描いた静かな回復の物語。
久々に(吉本ばなな改め)よしもとばななを読んだ。
「忘れかけてたこの感じ」というのが、まさにピッタリな、ゆったり感。
ここのところ切迫した忙しさがあったわけでもないのに一人で「ああ、あれもやらなきゃこれもやらなきゃ、時間がない、時間がない」とせわしなく思いこんでいた気持ちがあって、それをすぅっとリセットしてくれたような気がする。
主人公ほたるの故郷はつまんない地方都市の郊外という印象。それでも都会で自分の幸せとか楽しみばかり追いかけて(あるいは待ち続けて)いた彼女にはちょっと立ち止まって周りを見るにはちょうどいい落ち着ける場所になった。
信じていたもの、あてにしていたものが無くなっても居場所がある幸せ。彼女はまたゆっくりと再生していく。
初めまして♪
映画のレビューと素敵なレイアウトに惹かれて、以前から通わせて頂いています。
昔吉本ばななさんの作品のファンだった私ですが、吉本ばななさんがよしもとばななさんに改名したことを知りませんでした。Zazieさんのこの本に関するレビューを読ませていただいて、是非読みたいと思いました。
mikuさん、初めまして!
何度か来ていただいているみたいで、ありがとうございます。
ばななさんは確か出産を期に「よしもと」に変えたものと記憶しています。
私も昔の(「アムリタ」あたり)まではよく読んでいたのですが、最近はぜんぜんでした。
たまたま家にあったので読んでみたのですが、なかなかよかったですよ。
よかったらまた遊びに来てくださいね?。
ハゴロモ
ハゴロモ/よしもとばなな読むと自分のペース、リズムが自然と戻ってきそうな感じがする。川の所為でもあるのか解からないけど。。。今、私に聞こえるのはゴォーと言ってるクーラー…
初めまして。
最近、吉本ばななさんの本を読むことが多く、
「ハゴロモ」で検索して辿り着きました。
読むとホッと落ち着くような本でした。
素敵なレビューだったのでTBさせてもらいました。
charo1616さん、はじめまして!
ばななさんの本は忘れかけてた「心のひだ」みたいのが震える感じがします。じんわりと染み入るんですよね。
また遊びに来てくださいね。
ハゴロモ
ハゴロモ よしもとばなな
川のある町って、こういう小説とか映画とかの舞台でよく選ばれるような気がします。
川とか山とか、自然に近い環境って人を癒す力もあるし、人を引っ張…
ハゴロモ / よしもとばなな
東京での愛人生活が突然終わり抜け殻のようになってしまった女性が、川を中心に広がる故郷の街へ帰り、心身ともに少しずつ回復していく様子を綴った恋愛小説。
18歳から8年に渡っa?…