残念ながら前作を観ていない(甘々なタイトルから曲解して食わず嫌い)ので、続編としての楽しみ方はできなかったものの、それでも十分に彼らの心情がに共感し、その会話の中に潜むメッセージに感激。
9年前、旅先で偶然出会って一瞬の恋に落ちたふたり、連絡先も告げずに半年後約束の地での再会だけを誓い、別れる。しかし、再会は果たされなかった。そして偶然パリで再会、作家となった男が飛行機に乗るまでに残された時間は85分。ほぼリアルタイムで物語りは進行する。
それぞれ違う世界を歩んできた二人は、9年間の歩みを語りあかす。そこにはハッタリや建前が見え隠れしながらも本音を巧みに挟み込むオトナの会話。裏の裏を読ませるかのような謎めいた言葉、そこにある切なさ、やりきれなさ、あるいは期待をちゃんと判りあえる微妙な関係。
同年代ということもあり、いちいちハッとさせられたり、心がキュっとなったり、二人の85分間の中に自分もある部分では参加してるかのような錯覚に陥る。
鑑賞後、いろいろな思いをめぐらせながら街を歩く。「あのとき、もしああなっていたら」考えても仕方がないことも既にわかってしまっている自分がちょっと哀しい。
作品データ
タイトル | ビフォア・サンセット |
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監督 | リチャード・リンクレイター |
キャスト | イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2005 |
ジャンル | 青春,LOVE |
備考 |