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真夜中の弥次さん喜多さん

真夜中の弥次さん喜多さん DTS スタンダード・エディションクドカン初監督作品『真夜中の弥次さん喜多さん』鑑賞。
ナンセンスギャグ満載のアタマ空っぽにしてただただ笑える映画だと思って観ると足元すくわれる、そんな作品。
ワイルドで熱い男・弥次さんとヤク中の役者・喜多さんはディープに愛し合う恋人同士。喜多さんはとうとう廃人寸前まで堕ち「オイラ、現実(リヤル)が分からねえ」とつぶやく。そこへたまたま届いたお伊勢さんからのDM「リヤルはここにあり」。
リヤルを探すべく、喜多さんを救うべく、弥次さんはお伊勢さんを目指し、喜多さんと東海道へと旅立つ。
その道中にあるさまざまな「宿」では奇想天外な掟やらハプニングが巻き起こり、ギャグの連発、豪華なキャストによる強烈なキャラクターたち。そこに繰り広げられるリヤルと幻想、生と死。夢かうつつか、ほんとか嘘か。

「宿」でのそれぞれのエピソードも秀逸。なんでもアリなんで、なんでもやっちゃいました!といった感じか。お約束の役者さんがお約束どおりいいアジだしてます。隠れキャラも凄いのだ。
表面的なギャグに気をとられているうちに、根底にある喜多さんの重い「思い」がどーんと迫ってくる。それはひょっとしたらヤクでごまかし続けてきた喜多さんの「リヤル」かもしれない。
そしてやはりこだわった感がすごい音楽も、充実。劇中歌も傑作ぞろい、これはちょっと欲しいかも。

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