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映画『ロシアン・ドールズ』

Kristina SpisakovaによるPixabayからの画像

バルセロナのアパートで、他国の留学生仲間と共同で暮らしていたはちゃめちゃな学生生活から5年。30歳になったグザヴィエは、夢だった小説家への足がかりはつかんでも満足いくものは書けず、理想の恋人にもまだ出会えていない。
元恋人マルティーヌや親友でレズビアンのイザベル、行きずりの恋人たちと日々を過ごす中、ひょんなことから彼はロンドンに住むかつての留学生仲間ウェンディと共に仕事をすることに。
しだいに2人の関係は親密になっていくが、同時にグザヴィエは元モデルでセレブのセリアとも付き合い始めてしまう。やがてウェンディといっしょに、彼女の弟ウィリアムの結婚式に出席するためサンクトペテルブルグを訪れるが…。
イントロダクションより)

ロシアン・ドールズ』を鑑賞。
とりあえず「食うには困らぬ」仕事があり、破局して締まったとはいえ元恋人とも友好な関係を築き、頼れる親友があり、異性には不自由しない毎日。浮き足立っているけれどなんとなく過ごす日々のグサヴィエ。
「小説家になる」という具体的な目標はあるものの、「生活のため」と割り切って「やっつけ仕事」をガンガンこなし、そんな自分に疑問を持ちながらも優柔不断な性格も手伝ってかいつしか翻弄されていく・・・。

女性にも相変わらずの優柔不断さ。来るもの拒まずで次から次へと惚れたはれたを繰り返し、挙句の果てに全員に愛想をつかれる。
一見多忙で充実した日々に見えるけれどどれをとってもモノになっていないぐサヴィエに変化がもたらされるのはバルセロナ時代の友人ウェンディとの再会だ。

いかにもイギリス女性らしくしっかりもののウェンディ(でも付き合うのはダメ男ばかり)との共同執筆を続けていくうちに仕事に対して徐々に自信めいたものや手ごたえを感じていき、仕事上だけでなくどんどん信頼関係を築き上げていく。お互いに惹かれあうのも時間の問題といった感じになっていく。
そんな矢先、いよいよウェンディの弟ウィリアムがロシア人のバレリーナ・ナターシャと結婚するというのでバルセロナ時代の面々がサンクトペテルブルクに集合する。その仲間たちの中でもひときわはちゃめちゃだったウィリアムがナターシャとの恋愛を成就するまで(当初は英語も通じなかったのだが、彼女がロシアに帰ってから1年間ロシア語を勉強した彼は彼女を訪ね、恋を実らせた)の一途さが反映したような結婚披露宴の一部始終からグザヴィエの恋愛感がちょっぴり変わるところとなる。

本質的にはそんなに変わっていないだろうけれど、ちょっとずつ修正していくという感じか。
ロシアン・ドールズとはマトリョーシカのこと。大きい人形のなかに開けても開けてもどんどん小さい人形がでてくる。いつになったら最後の本物にたどりつくのか、そもそもたどりつけるのか、まだまだ悩める30代は続くのです。

ロシアン・ドールズ | May 20, 2006 (Japan) 7

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