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映画『ブラッド・ダイヤモンド』

Ante HamersmitによるPixabayからの画像

映画『ブラッドダイヤモンド』を鑑賞。

「ブラッド・ダイヤモンド」とは紛争ダイヤモンドのことで、シエラレオネなど内戦地域で産出されるダイヤモンドなどが反政府組織によって採掘されたもの。
そのダイヤモンドは国際市場に不正に紛れ込んで出回り、反政府組織の外貨獲得とそれによる武器購入が広く行われている。
ダイヤモンド採掘の労働力は暴力で制圧した町村からの強制連行された人々で、その非人道的行為も大きな問題となっています。

内戦下のアフリカで発見された巨大なピンク・ダイヤモンドを巡って繰り広げられる争いをサスペンスフルに描く社会派ドラマ。それぞれ異なる目的のためにダイヤの行方を追う3人の男女の運命が交錯する。冷酷なダイヤ密売人にレオナルド・ディカプリオ、ダイヤ採掘場での労働を強いられた漁師にジャイモン・フンスー、真実を求める女性ジャーナリストにジェニファー・コネリーが扮する。監督は「ラストサムライ」のエドワード・ズウィック。
2006年製作/143分/アメリカ
原題:Blood Diamond
配給:ワーナー・ブラザース映画

ブラッド・ダイヤモンド : 作品情報 – 映画.com

映画は大粒のピンクのダイヤを軸に、アフリカで生まれ育った元兵士のダイヤ密売人アーチャー(レオナルド・ディカプリオ)、RUFに村を襲われ家族とはなればなれになり強制労働を強いられるソロモン(ジャイモン・フンスー)、紛争ダイヤの真相を追うアメリカ人ジャーナリストマディー(ジェニファー・コネリー)の3人のそれぞれの物語として進んでいきます。

作品中、もっとも衝撃的なのはRUFの手当たり次第な残虐行為と、また襲った村からさらった少年たちを訓練し武装させ、大きな戦力としてまた新たな村を襲い・・・というループ。(作品中は出てこなかったが、実際は政府軍側にも少年兵がいたらしい)
全く何が目的なのがよくわかっていない(であろう)子どもが平和な村を繰り返し襲い残虐行為を繰り返す様はそら怖ろしく、哀しい。本当に観ていて辛かったです。

ただ、いろんなところでも語られていますが、この作品はやはり映画。深いテーマを軸にアクションとサスペンスのテイストをふんだんに盛り込んだドラマであり、アーチャー(レオ)の超人的サバイバル能力でさえ、彼の生い立ちをしっかりと描いているのでリアリティがありました。実際を知らないのもあるけれど。

またアメリカ人ジャーナリストのマディー(ジェニファー・コネリー)が、単なる賑やかしというか彩りとしてのキレイどころかと思いきや、クライマックスにしっかりと問題提起をするためのキーに。これはけっこう意外でしたが、なかなか良く出来ているなと思ったところでした。

アフリカの紛争といえば『ホテル・ルワンダ』(このブログ内の記事)もそうだったけれど、この作品もヘビーすぎるテーマながら万人に向けて判りやすくかつ飽きさせず、でもしっかりと問題を正面から描く、こういう作品はもっと広く観てもらいたいと思います。
(参考サイト:世界ダイヤモンド会議「紛争ダイヤモンド」について

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